日々の慈しみ

アニメや現代美術など

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白い犬がわたしの前にいた。犬は振り返ってわたしを見ていたから手を振ったりした。犬はこちらに来て寝っ転がったから、好奇心というか無邪気というかサディスティックな気持ちか、わからない何も考えていなかったのかもしれないけどスプーンを突き立てて(スプーンの側面を犬の体に当てて)、尻尾から三等分した。呆気なくふわっと切れてしまって最初は何をしたかよくわからなかったけど、犬が動いた時、頭から順番にタイムラグが起きて結局真ん中と尻尾は倒れてしまって、あれっと思った。血は出ていなかったけど内臓みたいのは確かに落ちそうだった、なんか食べるのが下手なケーキみたいな状態になっちゃってどうしようと思ったから、両手で三等分した部分を正しい順番に並べて左右からぎゅっと押してくっつけようとしたんだけど犬が暴れるから諦めた。でも犬、死んでなかったし動きたがってたから、やっぱり体はくっついてるほうが良かろうと思って、今度は片手で二つの部分の境目をぺたぺたする感じてくっつけた。それはそこまで嫌がらなかったので、淡々と作業を続けた。結局くっつける前とそんなに変わらなかったけど、三つの部分が一緒に動けるぐらいには連結した。

わたしは立ち上がって、家の玄関を開けたら犬がついてきてしまったので帰ってほしいと思った(お母さんが猫アレルギーだから困ると思ったけど、猫アレルギーなら問題なかった。夢の中では困ると思った)スプーンで切ってしまった手前邪険にできなかったので、お母さんが帰ってくる前までは犬の自由にしようと思った。だから、わたしが布団に入って犬が付いていてもそのままにした。段々犬の体は切った跡も、切ったことも?なくなってただの犬になった。